道東・道北の旅7
北海道をめぐる旅も今日が最終日、目を覚ますと朝の光がまぶしかった。日高の山並みも朝日に輝いている。そういえばこの旅行中それほど天候に恵まれたとはいえないが、早朝はたいていよい天気だった。一番極端だったのが羅臼から斜里へ向かった時、出発時は快晴で雲ひとつなかったのが到着した時は大雪だった。
朝食前の鳥見をしなかったので比較的ゆっくり出来たが朝食後はすぐ港に向かう。早速迎えてくれたのがビロードキンクロの雄若、雄成鳥にはとうとう出会えないで終わるようだ。
車で近づいたら、いやいやされ離れていってしまった。気落ちしたこちらの気持ちが伝わってしまった訳ではないだろうが。でもよく見たら思い過ごしだったようだ、嘴に貝をくわえている、横取りされないよう遠ざかったのだろう。

このあとは苫小牧を目指し一路日高路を西進する。途中蓬萊(ほうえい)で三石川の河口を覗いたら白鳥がいた。その中にマガンの幼鳥が1羽いたのでこんな所にもという思いからカメラを向けたらファインダーの中に怪しげな鳥が。これは新種発見か、なんて訳があるわけない。驚いたことにハクチョウの手作りデコイが浮かべてあったのだ。地元の方がここに白鳥を寄せるべく設置したのだろうか。デコイと判別するまでの一瞬これは何だと思ったが、その後自分自身に笑ってしまった。
静内では港の脇の海岸を見ていたらシロカモメがたくさんいて 、オオワシとオジロワシが海草の生えた石の上にとまっていた。今回の旅で彼らと出会うのもこれが最後かもしれない。
次は鵡川だ、北海道の探鳥地でも比較的有名所だが一度も行ったことはない。車止めの看板があるところはすぐに分かったが、その先どう進めばよいやらわからないので、とりあえず身軽な格好で真っ直ぐ伸びている道を歩いてみた。スズメやカラス、ツグミはいたが他に何も見えない、飛ばない。小鳥類も猛禽も抜けてしまったのだろうか。しばらく進むとようやくハイイロチュウヒの雌が現われた、ひらひら遠くを飛んでいる。
さらに歩を先に進めると砂浜に出た、脇には氷の張っている水面があるがここが人工の干潟なのだろうか、いつかここにシギチを見に来てみよう。砂浜の先にカモメ類やカモ類が見えるがアビ類やウミスズメ類は見当たらなかった。
帰る時にまた猛禽が飛んだので何かと思ったら今度はオオタカの幼鳥だった。小鳥類を見たかったのだが時期をはずしたようで残念だった。往きに寄れば良かったのかもしれない。
時間も次第に過ぎていくので鵡川を後にし、勇払に寄ってみた。目的地の手前でKaさんが尾の長い中形の鳥を見たという、自分はその時道路の標識を見ていたので気がつかなかった。この辺りにいるだろうと3周ほど同じ道を走ったが見つけられたのはノスリとケアシノスリだけ、おまけで北海道の冬には多分珍しいと思うジョウビタキの雌も見たが、探す鳥はみつからない。マリーナまで行っても見つからないので帰ろうとした時高い照明灯の上にいるのをようやく見つけた。結構探し回ったので見つけたときはさすがにうれしかった。
もっと近くで見たいし、人工物でなく木の上にでもとまらないかなと思い車を空き地に入れて待っていたら、小鳥が周りの小枝やフェンスの上にとまっている。今年は本当に当たり年だったようだ。結局カササギは来なかったがベニヒワに見送られて勇払をあとにした。
最後に北大の演習林を見ることにしていたが、その前に昼食を買おうと思い勇払から少し離れたコンビニによったら近くの電線にカササギがとまっており、周りを何羽も飛んでいる。ありゃ、これではようやく見つけた喜びもどこかにとんでいってしまったようだ。Kaさんいわく、ここで出てくれない方が感激が残ってよかったのにと、確かにその通りだった。
思わぬ出会いもあれば、もういいよという出会いもある。それがまた面白いのかもしれない。
いよいよ鳥見旅も最後、北大演習林に到着した。鳥の出そうなところを選んで昼食をとっていたらいつの間にか周りに小鳥がたくさん集まってきた。ふと見上げるとミヤマカケスも何羽か来ている。一番多いのがハシブトガラ(コガラも混じっているかもしれないが識別できない)、他にもカラ類は勢ぞろいの様子だ。みんな昼食のパンを欲しそうにしている。
他にはウソもいたがこれはパンねらいではないだろう。ヒガラもいたけどこれは写していなかった。
しかし驚くほど人を怖がらない、すっかり人になれてしまったようだ。以前は演習林の方が餌や脂身をだしていたけれど、その時は人に寄ってくることがなかったと思う。現在は餌を出していないが、それでよけい人に頼るようになってしまったのだろうか、それも来るたびに慣れてきているように思える。餌を欲しがってくる鳥も以前は多くても数羽程度だったが、今は周りが小鳥だらけだ。おまけにカケスは横取りまでしてしまう、地元では遊園地でカラスがお菓子などを掠め取っていくことがあるが、それよりは少し遠慮深かったようだ。
昼食後林内をしばらく歩いたが、どこを歩いていても自然と小鳥が寄ってくる、それもハシブトガラが断然多い。変わった声の小鳥がいるので何だろうと思い探してみるとハシブトガラだったことが二度もあった。Kaさんがカケスに食べられてしまったパンを手に持つとすかさず食べに来た。一番遠慮のないのがハシブトガラだ。餌が欲しくてくるのだが、自分で見つけろよと言いたくなるくらい寄ってきた。
種類はそれほど多くなかったが、ふだん味わえない小鳥との触れ合いもあり、十分楽しんた。あとはフェリーに乗り込むだけ、明日は朝食をとっている頃金華山が目の前に見えてるだろう。
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